日本の強みを伸ばし、直面する問題の克服に向けた技術の実現を目指し研究する戦略研究に500億円を投じる見通し。政府は成長戦略の柱として自動車の自動運転システムやインフラの長寿命化に向けた新材料の開発など10課題を研究する。 自動車の自動運転は2015年をめどに同一車線における車の連続走行技術を確立、2020年頃に車線変更の自動化を可能にし、2020年代に運転手が操作しなくても高速道路全体を走行できる状態を達成する見通し。 3Dプリンターは経済産業省が開発費を支援し、5年以内に鋳物の量産に必要な「砂型」を現在の10倍の速度で製造できる高性能機器の実用化を目指している。 インフラでは2016年度の現場導入を念頭に、ロボットや非破壊検査を使う点検・補修技術を飛躍的に高め、道路や橋などを長持ちさせる新素材も探る。
戦略研究 10課題
課題 | 内容 |
燃費 | 自動車用エンジンの燃費改善 |
エレクトロニクス | 省エネ型の半導体材料 |
素材 | 炭素繊維など軽くて強い新材料 |
エネルギー | 水素の効率利用 |
海洋資源調査 | 海底熱水鉱床などの探査 |
自動運転システム | 事故回避・渋滞解消 |
インフラ | 点検・補修ロボット・長寿命化への新材料 |
防災・減災 | 自然災害の観測・予測技術 |
農林水産 | IT活用による収穫量増大 |
設計・生産 | 3Dプリンター |