富士フイルムホールディングスのiPS細胞関連の動きをまとめた。


富士フイルム iPS細胞関連の動き

【iPS細胞】
・2018年2月、武田薬品工業とiPS細胞由来の心筋細胞を用いた再生医療製品の共同事業化に向けた取組を開始。
・2017年5月、再生医療ベンチャーのレグセルに出資。自家制御性T細胞、他家iPS細胞由来キラーT細胞を用いた免疫細胞治療の実用化を目指す。
・2017年3月、出資する豪サイターナ・セラピューティクスが英国で他人のiPS細胞を病気の治療に使う臨床試験を開始。対象は白血病治療のために実施する骨髄移植によって副作用の急性移植片対宿主病が起きた患者。
・2015年にiPS細胞を大量に安定生産する技術を持つ米CDIを子会社化。2019年にパーキンソン病の治験も始める計画。


【培地】
・2018年3月、「培地」を手がける再生医療関連2社をJXTGホールディングスから買収。培地は細胞の生育や増殖に必要な栄養分を含んだ物質で、再生医療に用いるiPS細胞などの培養に不可欠。年10%程度の成長が見込めるという。
・2016年度、ES細胞やiPS細胞の培養に使う試薬などの技術を持つ和光純薬工業を買収。


【3Dプリンター】
2017年11月、3Dプリンターで細胞を任意の形に積み重ねる技術を持つベンチャーのサイフューズに出資。サイフーズが2018年度をめどに臨床研究に入る血管製品の製造を受託する。


【特許】
・2016年10月、日本でiPS細胞の作製に関する特許を取得。血管内の血液からiPS細胞を作製する技術で、日本での細胞作製には本特許と京都大学iPS細胞研究所が保有する特許が必要となる。