富士フイルムホールディングスは、2016年度に売上高2兆6000億円、営業利益2200億円を目指す。2014年~2016年の3年間で2000億円強の配当と自社株買いを行いROEを4.2%から7%に引き上げる。また、4000~5000億円をM&Aに充当し、医療関連企業などを買収する。2018年以降に複数の新薬を発売し、医薬品事業を拡大する方針。


経営計画

  2013年 2016年
売上高 2兆4239億円 2兆6300億円
営業利益 1408億円 2200億円
ROE 4.2% 7%
株主還元 - 2000億円
M&A - 4000~5000億円

 

経営資源の集中投資事業

事業 2016年
売上高
ヘルスケア 4400億円
高機能材料 2360億円
ドキュメント 1兆2400億円

 
【ヘルスケア】
メディカルシステムでは医療IT、内視鏡、超音波診断装置で年率10%成長を実現。X線画像診断装置やX線フィルムは新興国での売上増を図る。医薬品ではバイオ医薬品受託製造事業が売上を拡大。新薬開発を加速させる。

【高機能材料】
フラットパネルディスプレイ材料では偏光板保護フィルムなどの既存製品に加えて周辺部材の新製品を拡販。産業機材ではエクスクリアや太陽電池用バックシート、ガス分離膜など新製品を投入。電子材料ではフォトレジストやCMPスラリーなどの既存製品に加え、新規周辺材料などで製品領域を拡大。年率10%以上の成長を目指す。

【ドキュメント】
国内・先進国ではソリューション展開を強化。中国などの新興国では機器販売を拡大させシェアを獲得。ベトナム新生産拠点を本格稼働させ原価改善策を強化する。