富士フイルムホールディングスは、2014年10月30日、ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J-TEC)の新株予約権全てを2014年内に行使し、連結子会社化すると発表した。投資額は73億円で、保有割合は41.29%から50.33%に上昇する。
J-TECは自家培養技術を利用した再生医療製品を開発。やけど治療向け自家培養表皮「ジェイス」や軟骨欠損患者治療用の「ジャック」が主力製品。また、富士フイルムは開発した生体適合に優れるリコンビナントペプチドを活用した再生医療製品の開発をJ-TECに委託し、製品化を進めている。

2014年11月25日に改正薬事法と再生医療等安全性確保法が施行。再生医療製品の早期承認制度と医療機関から外部企業への細胞加工委託が可能になり、再生医療の産業化を加速する規制緩和が実施される。富士フイルムはJ-TECを連結子会社化することで再生医療製品の開発加速と事業領域の拡大を進める。

 

富士フイルム J-TECを連結子会社化

項目 内容
投資額 73億円
対象 J-TEC株式9.04%
保有割合 41.29%→50.33%
商品 再生医療製品


【J-TEC】

  売上高 経常利益 純利益 純資産 総資産 自己資本比率
2014年(予) 12億円 ▲7.6億円 ▲7.6億円 - - -
2013年 10億円 ▲8.2億円 ▲8.2億円 21億円 32億円 50.2%
2012年 5.6億円 ▲10億円 ▲10億円 23億円 32億円 72.5%