川崎重工業の2016年~2018年の経営計画。2018年は売上高1兆7400億円、営業利益は1000億円、純利益は970億円を目指す。中長期的な成長のための投資・基礎固め期間と位置づけ。航空輸送、ロボット、エネルギーに重点投資する。
航空輸送は、鉄道車両では都市化を背景として増加する鉄道インフラ需要を取り込み。民間航空機では中長期的な需要拡大に伴う安定成長。民需ジェットエンジンでは新規プロジェクトの回収期で、エンジン本体に加え、アフターマーケットの売上が増加するとしている。ロボットは、人との共存や協調ロボット、医療用ロボットを拡大。エネルギーは、国内向けに加え海外向けガスタービンやガスエンジンを拡大する。
川崎重工業は、鈍化している新興国の成長率が2018年度には再び成長軌道になる。原油価格は2017年末に1バレル60ドルに回復すると想定している。
株主還元方針では、中長期的な配当性向を30%、自己株式取得の実施予定はないとしている。
経営計画 2016年~2018年
2015年 | 2018年 | |
売上高 | 1兆5410億円 | 1兆7400億円 |
営業利益 | 959億円 | 1000億円 |
経常利益 | 932億円 | 970億円 |
設備投資
設備投資は2800億円を計画。2013年~2015年はボーイング787派生型及び増産対応やジェットエンジンの生産設備、中国向けロボットの増産などに充当。2016年~2018年はボーイング777X向け新工場やジェットエンジン生産設備、ロボット増産への対応に充当する。
2013年~2015年 | 2016年~2018年 | |
設備投資額 | 2441億円 | 2800億円 |
充当先 | 787派生型及び増産対応 | 777X向け新工場 |
ジェットエンジンの生産設備 | ジェットエンジンの生産設備 | |
中国向けロボットの増産対応 | ロボット増産への対応 |
研究開発費
研究開発費は1500億円を計画。2013年~2015年は民間航空機向け生産・組立技術や航空機向け発電システム、新興国市場向けロボット、水素関連に充当。2016年~2018年は将来の民間航空機や民需ジェットエンジン向けモジュール、医療用ロボット、水素関連に充当する。
2013年~2015年 | 2016年~2018年 | |
研究開発費 | 1256億円 | 1500億円 |
充当先 | 民間航空機向け生産・組立技術 | 将来の民間航空機 |
航空機向け発電システム | 民需ジェットエンジン向けモジュール | |
新興国市場向けロボット | 医療用ロボット | |
水素関連 | 水素関連 |