ボーイング向け777・787分担製品が高水準を維持し、為替が円安で推移していることなどから川崎重工業の航空・宇宙事業が好調に推移。2014年4-6月期営業利益は35.4%増の84億円、営業利益率は9.4%から11%に上昇した。

川崎重工業は米ボーイング向けに機体の合金部品を量産する工場を新設し、航空事業を強化。投資額は約240億円。生産能力を1.5倍に増強する。稼動開始時期は2018年度を予定。

米ボーイングは民間航空機需要が2013年から2032年の累計で2倍の3万5000機、金額ベースでは総額4兆8000億ドル(約576兆円)になると予測している。

川崎重工業の航空・宇宙事業の営業利益は、川崎重工業全体の営業利益の57.2%を占めることから期待される。

なお、1円の円安で年間の営業利益に与える影響額はドルで20億円、ユーロで2億円。


川崎重工業 米ボーイング向け工場新設

項目 内容
投資額 240億円
対象 米ボーイング向け機体の合金部品新工場
稼動 2018年度


川崎重工業 航空・宇宙事業の推移

【4-6月期】

  2014年 2015年
売上高 660億円 763億円
営業利益 62億円 84億円
営業利益率 9.4% 11%


【年間】

  2011年 2012年 2013年 2014年
売上高 2084億円 2414億円 2832億円 3272億円
営業利益 78億円 148億円 262億円 363億円
営業利益率 3.7% 6.1% 9.2% 11億円


川崎重工業の為替感応度

  為替感応度
ドル 20億円
ユーロ 2億円