宇宙航空研究開発機構(JAXA)と横浜市立大学の谷口英樹教授らは、iPS細胞から作った細胞を、重力の影響を受けない環境で大きく育てる臓器の培養実験を始める。国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟「きぼう」で、臓器の芽にあたる「器官原基」と呼ぶ細胞集団をiPS細胞から作り、宇宙で培養して立体に育つかどうかを検証するという。16~17年度にも細胞を宇宙に送り、18年度をめどに立体培養実験に取り組む計画。臓器が立体になる仕組みを宇宙で解明し、地上の再生医療で移植用臓器を育てるためのノウハウを得る。