京都大学iPS細胞研究所は、2016年1月8日、iPS細胞から作った心筋細胞が最も高い移植効果を得る条件を見出したと発表した。分化誘導開始後20日目の心筋細胞が細胞移植治療に最適であるという。

ヒトのiPS細胞を心筋細胞に育てる際には、培養期間が長いほど細胞が成熟し、大人の心筋に近づく。しかし、どの程度の培養期間が最適なのかがわかっていなかった。

研究チームは様々なステージにある心筋細胞をマウスの心臓に移植。分化誘導開始から20日目の心筋細胞が最も高い生着率を示した。将来は心臓移植を待つ重症心不全の治療に役立てたいという。