京都大学iPS細胞研究所の山下潤教授らは、2014年10月22日、iPS細胞から作った心筋や血管の細胞をシート状にし、心筋梗塞のラットに移植することで血液を送り出すポンプ機能が回復したのを確かめたと発表した。

研究チームはヒトiPS細胞をもとに、心筋細胞や血管内皮細胞、血管壁細胞を作製。それらを直径1センチほどのシートにし、心筋梗塞を起こしたラットの心臓に張り付け。2ヶ月後までに血液を送り出すポンプ機能が正常なラットの70%から80%まで回復した。

心筋以外の細胞も含むため、移植後に細胞が定着しやすいという利点があるという。今後は、ブタなどでも実験し、臨床試験につなげたい考え。