京都大学とNPO法人「兵庫さい帯バンク」は、京都大学が進めるiPS細胞を備蓄する計画で、兵庫さい帯バンクがへその緒から取った臍帯血を京都大学に提供することで協力する。 京都大学・iPS細胞研究所は、今後5年間で日本人の30~50%、10年間で80~90%に移植できる数のiPS細胞をそろえる「iPSストック構想」を計画している。他人に適合しやすく、拒絶反応が起きにくくなる特別なタンパク質の型を持つ人がおり、この特別な型を日本人に多い順から75種類揃えれば、日本人全体の80%をカバーできる。この75種類を見つける為には約10万人の血液検査が必要となることから、兵庫さい帯バンクが保管しているへその緒から取った臍帯血を京都大学に提供する。 兵庫さい帯バンクは約3400人の臍帯血を保管しており、日本人の20%で拒絶反応を起こしにくい白血球の型が約10種類見つかっているという。兵庫さい帯バンクは保管分のうち、採取から10年以上経過した1200人分を協力者の同意を得た上で、京都大学に提供する。