大阪大学の研究チームは、角膜損傷の患者を対象に、iPS細胞を使った再生医療の臨床研究を2016~2017年を目標に始める。
角膜に炎症が起きたり、薬剤で傷ついたりすると視力障害が起こる。治療には死亡した人からの角膜移植が必要だが、ドナーは不足。国内の待機患者は約2600人とされている。
患者の血液をもとに作ったiPS細胞から角膜シートを作製し、損傷部に移植することで、ドナー不足の角膜移植に変わる新たな治療として実用化を目指す。
臨床研究では、採取しやすい患者自身の血液からiPS細胞を作る。角膜の上皮細胞と内皮細胞に育ててシート状にし、角膜の損傷部に貼る。がんになることなく視力が回復するかを確認する。
{参考}
・[iPS細胞の主な臨床研究スケジュール[2326]]
【[iPS細胞関連情報へ[1987]]】