京都大学・平家俊男教授らは、iPS細胞から軟骨を大量に培養できる手法を開発した。 事故による軟骨欠損の治療や軟骨が骨に変性する難病の解明などに役立つとされている。 軟骨の再生には骨髄からの細胞を使うが、培養を重ねると増殖する性能が落ちていた。iPS細胞を用いると1つの細胞から軟骨になる細胞を10万個作り出せるようになる。 iPS細胞を胎児に多く存在する細胞にいったん変えて培養することで実現した。 人の髪の毛にある細胞からiPS細胞を作製し、その後、成人にはほとんどない「神経堤細胞」に変えた。この細胞に特定のタンパク質を加えて培養すると、軟骨に成長する細胞がたくさんできたという。