米金融当局はオバマ前政権下の金融規制改革法の中核である「ボルカー・ルール」の見直しに向けた作業に着手する。ボルカー・ルールは金融危機の再発防止が目的で、金融機関に高リスクの自己勘定取引を禁じるといった内容である。金融規制の緩和を訴えるトランプ大統領の意向を踏まえ、中堅以下の適用除外や事務負担の軽減などを打ち出していた。

しかし中堅以下の適用除外などは、法改正なしでは修正の範囲が限られるうえ、当局間の温度差も指摘される。一方、あいまいだった自己取引の範囲をはっきりさせたり、法令順守の報告業務を簡素にしたりする細部の修正は、規制当局の合意があれば可能だという。連邦法に基づく銀行の監督を担う米通貨監督庁(OCC)が、変更に向けた意見の公募を始め、米連邦準備理事会(FRB)や米連邦預金保険公社(FDIC)などほかの関連当局も、議論する方針を明らかにしている。
 

米金融当局 「ボルカー・ルール」見直しで金融規制緩和へ

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対象 「ボルカー・ルール」の見直し