東レは、今後3年間で炭素繊維に1000億円超を投資する計画。500億円を航空機向けの米サウスカロライナ州での工場新設と拡張に充当。100億円をメキシコでの発電用風車向け炭素繊維の生産能力増強に充当し、2倍の1万トンに引き上げる。稼働は2017年末。

また、自動車向けに200億円を充当。外装材や骨格部品も量産する。愛媛工場の敷地に燃料電池車(FCV)で使う電池用部材の専用生産棟も建設。投資額は50億円。年10万台規模のシート状電極部材を量産する。トヨタ自動車の「ミライ」とホンダの「クラリティーフューエルセル」に供給。2020年前後に本格普及するとみて、いち早く量産体制を築く。

なお、メキシコからの主な部材供給先は中国やインドで、中国向けは2割とみられる。


東レ 3年で炭素繊維に1000億円

項目 投資額 充当額 充当先
投資額 1000億円 500億円 米国で航空機向け工場新設と拡張
100億円 メキシコで発電用風車向け炭素繊維の生産能力増強
200億円 自動車向け外装材や骨格部品、FCV向け電池用部材