燃料電池車では固体高分子形の燃料電池が使用されている。固体高分子形とは、電解質に高分子イオン交換膜を使用。セルと呼ばれるプラスとマイナスの電極板が固体高分子膜を挟む構造になっている。セルのプラス極とマイナス極には多くの細い道があり、外部から供給された水素と酸素がこの溝を通過することで反応が起こり、電気が発生する。このセルを重ねることで必要な電気を発生させ、モーターを動かす動力を生み出す。


燃料電池車 関連企業一覧

製品 コード 企業
水素制御装置 7251 ケーヒン
水素インジェクター 7283 愛三工業
水素漏れ検知器 7915 日本写真印刷
水素漏れ検知センサー 6824 新コスモス電機
5334 日本特殊陶業
水素ステーション情報管理システム 6702 富士通
セル関連 セパレータ材 3105 日清紡HD
4004 昭和電工
4631 DIC
5301 東海カーボン
5302 日本カーボン
5310 東洋炭素
電解膜質 3405 クラレ
4043 トクヤマ
4045 東亞合成
5331 ノリタケカンパニーリミテド
5401 新日鐵住金
5471 大同特殊鋼
電極 4080 田中化学研究所
4082 第一稀元素化学工業
5566 中央電気工業
8101 GSIクレオス
水素貯蔵炭素繊維製タンク 3401 帝人
3402 東レ

【ケーヒン】
ケーヒンは水素ガスを制御する装置の製造設備を国内工場に導入。投資額は数億円。2016年初めから水素ガスやモーターの制御装置などを製造し、ホンダのFCVに供給する。FCVを開発中の欧米メーカーへの販売も目指す。


【愛三工業】
愛三工業はトヨタ自動車のFCV「ミライ」の燃料電池に供給する水素の圧力・流量を制御するインジェクターを納入している。トヨタ自動車の次期FCVへの納入拡大を目指す。ガス制御などの技術を活かし、酸素供給や冷却系部品も販売する。


【日本写真印刷】
2014年12月15日に発売されたトヨタ自動車の燃料電池車「ミライ」に水素漏れ検知器が採用。


【新コスモス電機】
 水素漏れを検知するセンサーでトップシェア。


【日本特殊陶業】
燃料電池車向けの水素漏れ検知センサーを製品化。愛知県の工場に生産ラインを設けた。水素漏れ検知センサーで水素が漏れた際のわずかな温度変化を検知し、引火を防ぐ。

日本特殊陶業のセンサーは触媒を使わず、摂氏100度からマイナス30度で稼動する。0.2~2%の低濃度の水素を微小な誤差内で検知する。


【日清紡ホールディングス】
エネファーム向け燃料電池セパレーターで世界トップ。燃料電池車の部品コストを大幅に低減する可能性のあるカーボンアロイ触媒の開発に注力。