国際エネルギー機関(IEA)は、2015年11月10日、世界エネルギー見通しを発表。2020年頃には1バレル80ドルに向けて上昇すると予測した。当面は石油輸出国機構(OPEC)の増産などで供給過剰が継続する。一方、原油安による開発投資の減少で、中長期では原油が供給不足となる可能性があり、次第に需給が均衡するとしている。
原油関連の開発投資は、2015年に20%減、2016年も減少が続く見通し。
2020年 | |
原油価格 | 80ドル |
非OPEC加盟国
非OPEC加盟国の原油生産は2020年までに日量5500万バレルで頭打ちになる見通し。米シェールオイル生産は2020年代の早い時期に日量500万バレルでピークに達すると予測。生産性の高い油井が減少し、コストが上昇するとしている。
項目 | 内容 |
非OPEC | 2020年までに日量5500万バレルで頭打ち |
米シェールオイル | 2020年代の早い時期に日量500万バレルでピーク |
OPEC加盟国
イラクはイスラム国への対応で軍事費が増加し、設備投資が後回しになる見通し。イランは欧米の経済制裁解除で原油輸出を拡大するも、増産には多額の投資が必要になる。
項目 | 内容 |
イラク | イスラム国への対応で軍事費が増加し、設備投資が減少 |
イラン | 増産に多額の投資が必要 |