日立製作所のIoT関連事業の動き。IoTとは、パソコンやスマートフォンなどの情報機器だけでなく、家電や工場の設備、道路、自動車、歯ブラシなど社会・産業インフラや日用品まで様々なモノをインターネットに接続し、得られるデータを活用することをいう。機器から集まる膨大な情報のビッグデータを活用し、様々なサービスが生まれる可能性がある。
日立製作所のIoT関連事業の動き
項目 | 内容 | 時期 |
鉄道車両 | 英国工場に製造を管理するシステムを導入 | 2015年9月 |
超小型センサー | 自動車などでも使える超小型センサーの量産開始 | 2015年7月 |
【鉄道車両工場】
鉄道車両の製造を管理するシステムを英国工場に導入する。導入は2015年9月。ねじ締めに使う工具から無線でデータを転送し、タブレットで状況を確認。締め忘れ締めすぎを防ぐ。鉄道車両1両に使うねじは数千本単位で管理が難しい。新幹線など国内工場と同じシステムを使い、日本品質のもの作りを海外で展開。不良発生率をほぼゼロにするという。
日立製作所は866両を受注している英国の高速鉄道用車両の現地生産を2015年末にも開始する。また、2015年後半に買収手続きを終える伊フィンメカニカの工場への導入も検討する。
【自動車などにも使える超小型センサー】
縦2.5ミリ、横2.5ミリの超小型センサーを開発。物体の表面に貼り付けると形状変化から部品にかかる圧力や振動など多様なデータを計測する。従来品はサイズが大きく自動車部品などへの搭載が難しかったが、小型化により利用範囲が大幅に広がる。
日立製作所は、2020年以降、年間100万個以上を発売し、500億円以上の売上高を目指す。
参考 日立製作所の鉄道車両関連情報
【伊フィンメカニカ】
日立製作所は伊フィンメカニカ傘下のアンサルドブレダとアンサルドSTSの株式約40%を取得。総投資額は約2600億円となる見通し。完了は2015年後半。
アンサルドブレダは鉄道車両事業を展開。アンサルドSTSは貨物・旅客・地上鉄道や地下鉄向けの信号装置、制御システムの設計事業を展開している。
【タイの都市鉄道】
住友商事と日立製作所、三菱重工業の3社連合はタイで都市鉄道を約1150億円で受注。バンコクから北と西に延びる2本の全13駅。車両数は約130両。営業開始は2019年4月を予定。
住友商事が全体をとりまとめ、日立製作所が車両、三菱重工業が信号システムや変電設備を担当する。
項目 | 内容 |
車両数 | 130両 |