日立製作所は、2017年12月13日、東南アジアの売上高を現在の5000億円から2021年度に7000億円に引き上げると発表した。ASEAN地域やTPPや東アジア地域包括経済連携(RCEP)など、市場の一体化による域内経済の活性化への動きが加速。日本政府によるインフラ輸出や中国による「一体一路」など成長への期待が高まっている。現在は鉄道や昇降機、産業機器などを中心に展開している。今後はITや生活関連などにも領域を拡大する。
日立製作所のIoT技術を活用。鉄道事業では、既存の車両や運行システムの受注拡大に加え、人の流れを解析して効率的な駅開発につなげる新サービスを提供する。まちづくりでは、高層ビルの効率管理や渋滞解消などを後押しする。自動車や電機など製造業の集積が進む地域向けでは、作業員の配置や工場設備の稼働状況を人工知能(AI)で分析して効率運営につなげる新サービスを提供する。また、医療やスマート家電など生活関連事業や、ASEAN地域ならではのサプライチェーン高度化を実現する物流事業などを展開。市場開拓を加速する。