日立製作所は、2019年3月11日、iPS細胞の商用生産に向けた自動培養装置を開発したと発表した。1号機を大日本住友製薬に納入した。厚生労働省が定める再生医療の品質基準に対応し、国内で初めて臨床で使う細胞を大量培養できるという。

細胞培養受託を手掛ける日立化成は、2018年、横浜に国内最大級の培養施設を稼働させた。2019年1月には同事業を手掛ける独アプセスバイオを約94億円で買収すると発表した。日立アプライアンスは、細胞加工施設の設計・施工・保守を提供。日立ハイテクノロジーズは、細胞の品質評価技術を提供する。

アイロムグループは、2018年にiPS細胞などの細胞培養・加工技術を外部に提供する事業を開始。従来は自社で医療機関や製薬会社から細胞の培養加工を受託する事業を展開してきたが、再生医療の普及に伴って細胞培養の需要が増えるとみている。