京都大学iPS細胞研究所の妻木範行教授らは、ヒトの皮膚細胞からiPS細胞を経ず、直接軟骨細胞を作り出す技術を開発した。
皮膚細胞などからiPS細胞を経ないで目的の細胞を直接作る「ダイレクト・リプログラミング」という手法を活用。iPS細胞作製に使う2種類の遺伝子と軟骨細胞の成長に必要な遺伝子と計3種類の遺伝子を新生児の皮膚細胞に導入し、軟骨細胞の特徴を持つ細胞を作製。これをマウスに移植すると軟骨の組織になることを確かめた。
皮膚細胞から軟骨を作るには、まずiPS細胞を作製し、軟骨細胞に育てる必要があった。新手法ならiPS細胞を使う場合の約半分である2ヶ月で移植に使える軟骨細胞が得られるという。