2016年注目の再生医療関連銘柄一覧。2016年に注目しておきたい企業の動きをまとめた。
中外製薬は虚血性脳梗塞に関する再生医薬品の開発を開始。三菱ケミカルホールディングスはMuse細胞の臨床研究を開始。富士ソフトは鼻軟骨再生の承認申請を行う見通し。細胞培養関連では、富士ソフトは細胞を効率的に培養する仕組みを提供。セルシードは細胞培養施設が完成。メディピックは幹細胞を自動培養する機械システムを発売する。
再生医療 2016年注目の関連銘柄
コード | 企業 | 2016年 |
4519 | 中外製薬 | 虚血性脳梗塞に関する再生医療薬の開発開始 |
4188 | 三菱ケミカルHD | Muse細胞の臨床研究を開始 |
9749 | 富士ソフト | 鼻軟骨再生の承認申請 |
細胞を効率的に培養する仕組みを提供 | ||
7776 | セルシード | 細胞培養施設が完成 |
2369 | メディビック | 幹細胞を自動培養する機械システムを発売 |
【中外製薬】
米アサーシスと虚血性脳梗塞に関する再生医薬品の日本国内の開発・販売で独占的なライセンスを締結。投資額は約240億円。早ければ2016年から開発を始める。虚血性脳梗塞の世界患者数は1500万人以上。
【三菱ケミカルホールディングス】
2015年5月にMuse細胞を利用した再生医療開発を進めるClioを買収。Muse細胞は東北大学の研究チームが発見した幹細胞で、生命体内にある上、様々な組織に分化する能力が高いという。心筋梗塞や肝硬変など損傷した組織を修復する効果に期待されている。2016年度に臨床研究を開始する見通し。
【富士ソフト】
再生医療や細胞医薬に使う細胞を効率的に培養する仕組みを構築。細胞を培養するための施設と観察装置を整備。有料で細胞培養を受託し、複数の大学に設備と装置を低コストで共同利用してもらう。2016年度中に5大学からの受託と7大学への製品提供を目指す。
また、鼻軟骨を再生する臨床試験を開始。耳介軟骨から採取した細胞を使って人工的に作るもので、口唇口蓋裂など先天的な患者や病気・けがにより鼻呼吸が出来ない患者向けの治療に使用される。2016年中の承認申請を目指す。
【セルシード】
細胞培養施設が2016年上期に完成。優先的開発パイプラインと設定している食道上皮細胞シートや軟骨再生シートの製造拠点となる見通し。
【メディビックグループ】
再生医療の原料となる幹細胞を自動培養する機械システムを2016年に発売する。従来の平底フラスコに比べ、容器の使用数を約90%減らせるという。