オバマ米大統領は、2013年7月30日、連邦法人税の税率を35%から28%に、製造業は25%に下げる税制改革案を発表した。米企業の競争力を強化するため、雇用拡大のエンジン役となる製造業の国内回帰を促す。
オバマ大統領が発表した「成長促進型税制改革と雇用創出パッケージ」では、法人税を下げる一方で、製造拠点の海外移転が企業に有利にならないような税制上の措置を講じる。小規模事業者の設備投資を促進するため、100万ドル(約1億円)までのプラント新設や設備購入に税制上の優遇措置も求める。
一方、法人減税の財源は大企業向けの税制優遇措置などを改廃し歳入を増やすほか、税逃れ防止の強化で補う。
米国は、2月の一般教科書演説で、法人税を引き下げると共に減税措置を撤廃し、富裕層に増税を求めるとしている。法人税の最高税率を現行の35%から28%に引き下げることを含む法人税の見直し案も提案。特に製造業に関してはさらに低い特別税率を適用する見通し。
{欧米主要国(G7)の実効法人税率とGDP見通し}
国 |
法人実効税率 |
GDP |
2013年 |
2014年 |
日本 |
35.64% |
2.0% |
1.2% |
米国 |
39.1% |
1.7% |
2.7% |
英国 |
24% |
0.9% |
1.5% |
カナダ |
33.5% |
1.5% |
- |
イタリア |
27.5% |
▲1.8% |
0.7% |
ドイツ |
29.55% |
0.3% |
1.3% |
フランス |
33.33% |
▲0.2% |
0.8% |