欧州中央銀行(ECB)は、2016年12月8日、量的金融緩和の規模縮小と終了時期の延長を決めた。毎月の購入額を800億ユーロから600億ユーロに縮小。終了時期を2017年3月末までから2017年12月末までに延長する。
また、債券の品薄状態から買い取る量を確保するため、購入する国債の条件を緩和。マイナス0.4%を下限金利としてきたが、これを下回る金利でも必要に応じて買取を認める。対象年限も最短2年から1年に広げた。
マイナス金利は0.4%を維持するなど主要な政策金利は据え置き。経済予測では、2019年の実質成長率は1.6%、消費者物価上昇率は1.7%とした。
ECBドラギ総裁は、原油価格の上昇などで物価が上昇。2019年の消費者物価上昇率は1.7%と政策目標の「2%未満でその近辺」に近づくとした。また、緩和を終わらせるテーパリングは議論していないとした。
ECB 量的緩和を縮小
項目 | 内容 |
国債など購入額 | 800億ユーロ→600億ユーロ |
終了時期 | 2017年3月末→2017年12月末 |
マイナス金利 | 0.4% |
経済予測 | 2019年の実質成長率1.6%、消費者物価上昇率1.7% |