中国人民銀行は、2015年8月25日、政策金利である銀行の貸出と預金の基準金利の引き下げを決めた。貸出金利を4.85%から4.6%、預金金利を2%から1.75%に引き下げる。また、市中銀行から強制的に預かる資金比率である預金準備率を18.5%から18%に引き下げる。利下げは8月26日、預金準備率の引き下げは9月6日から実行する。
銀行の基準金利の引き下げは、企業の調達コストを減らす効果が見込まれる。預金準備率の引き下げは、金融機関の貸出資金を増やす効果が見込まれる。企業の資金調達負担を軽くし、景気を下支えする。
また、中国人民銀行は利下げに合わせ、期間1年以上の定期預金に限り、基準金利の1.5倍までとしている預金金利の上限規制を外すことを決めた。
中国 金利・預金準備率引き下げ
【中国の銀行基準金利推移】
2014年 | 2015年 | ||||
11月 | 3月 | 5月 | 6月 | 8月 | |
貸出金利 | 5.6% | 5.35% | 5.1% | 4.85% | 4.6% |
預金金利 | 2.75% | 2.5% | 2.25% | 2.0% | 1.75% |
【中国の預金準備率推移】
2015年 | |||
2月 | 4月 | 8月 | |
標準預金準備率 | 19.5% | 18.5% | 18% |