2015年3月にギリシャのパプリアス大統領が任期満了を迎えることから、議会で大統領選出の投票を実施。定数300のうち200以上の投票で選出も、12月17日、12月23日の投票で否決。第3回の12月29日でも180以上の得票者が出なかったことから、議会は解散。1月25日に総選挙が実施される。

総選挙ではサマラス首相率いる与党と、反緊縮財政派の急進左派連合のどちらが勝利するかが焦点となる。与党は欧州連合(EU)とIMFによる2400億ユーロ(約34兆3000億円)の資金支援を受ける代わりに年金減額や公務員リストラ、増税などの財政再建策を実行。財政は改善傾向で、2014年4月には国債発行を再開した。

一方、財政再建策などで生活水準は悪化。6年連続で景気が悪化し、失業率は約26%で推移している。急進左派連合は金融支援を再交渉により破棄すると表明。EUなどに債務減免を求める方針であるもよう。

なお、EUによる支援策は2014年12月31日に終了も、2015年2月末まで延長する方針。IMFの支援策は2016年半ばまでで、期限までに125億ユーロ(約1兆7000億円)の提供予定融資が残っている。


ギリシャの大統領選スケジュールと結果

内容 結果
12月17日 第1回投票 選出できず
12月23日 第2回投票 選出できず
12月29日 第3回投票 選出できず
1月25日 総選挙 反緊縮派が勝利