バイオ燃料とはサトウキビなどの植物や油分を含む種子、藻類、廃木材など生物資源を原料とした燃料。現在はトウモロコシやサトウキビなど食物が主流だが、穀物価格が上昇していることから、日本国内では藻類から作るバイオ燃料の開発が活発となっている。

Jパワーは北九州で藻類を年間2万トン生産し、1000リットルのオイルを抽出する計画。シナネンは石油代替燃料として期待される藻類「ボトリオコッカス」をディーゼル車の燃料として使えるかの実証実験を開始。神鋼環境ソリューションはミドリムシを1立方メートル(1000リットル)の培養槽で安定して量産する技術を確立。2016年にも10立方メートルでの大量培養を計画。バイオ燃料や食品、化粧品などの商品化を検討している。


バイオ燃料関連企業

コード 企業 内容
9513 Jパワー 藻類を年間2万トン生産。1000リットルのオイルを抽出。2019年に実用化
8132 シナネン 藻類「ボトリオコッカス」をディーゼル車で実証実験。2020年に実用化
6299 神鋼環境ソリュ ミドリムシを1㎥の培養槽で量産。2016年10㎥で培養

【Jパワー】
北九州で藻類の大量培養試験設備の運用を開始。藻類を年間2万トン生産し、1000リットルのオイルを抽出する計画。今後、オイル抽出設備や大規模な実証試験を経て生産効率を高め、2019年以降の実用化を目指す。現時点では藻類1キログラムを作るのに約600円のコストがかかり、商業ベースに乗せるには300円程度に抑える必要があるという。


【シナネン】
藻類「ボトリオコッカス」は光合成により重油の主成分である炭化水素を取り出す性質があり、石油代替燃料として期待されている。2014年3月に筑波大学やシナネン等は生産した藻類オイルを軽油に混ぜ、ディーゼル車の燃料として使えるかの実証実験を開始。2020年の実用化を目指す。