サッポロホールディングスは2017年1月10日、タイ石油大手PTGエナジーなどと共同で、イモ類の一種のキャッサバ残さからバイオエタノールを商用生産するため、約50億円を投じてタイにプラントを建設すると発表。サッポロHDはビールの発酵技術を応用し、14年からタイ国内に実証プラントを建設して研究を進めてきた。キャッサバ残さは食物繊維を多く含むため、エタノールへの加工は難しいとされてきたが、このほど、でんぷんと食物繊維を糖化した上で効率的に発酵させる技術開発に成功。でんぷんに加工後の残さから燃料を商用生産するのは世界初という。

タイででんぷんの生産を手掛けるEBPから排出されたキャッサバ残さを原料にエタノールを生産し、ガソリンと混合してPTGのガソリンスタンドで販売する計画で、2020年から年間6万キロリットルを生産予定。食品に加工後の廃棄物を使うため食料と燃料の生産を両立できるという。
 

サッポロHD キャッサバ残さからバイオエタノール生産

項目 内容
投資金額 50億円
対象 タイ東部サケオ県にプラントを建設
生産能力 6万キロリットル/年
稼働時期 2020年