電力会社には社債発行に電力会社の資産全体を担保できるよう法律で定められており、担保により金利が下がり、容易に資金調達できる優遇策がある。経済産業省は2015年4月から電力小売りを全面自由化するのを踏まえ、優遇策を将来的に全廃する方針だが、大手電力が2018年から2020年に発電、送配電、小売り、持株会社の4つに分社した後も、発電、配送電、持株会社の3つに5年程度の時限措置として担保付き社債の発行を認める方針。2015年の通常国会に提出する電気事業法の改正案に盛り込む。
原子力発電所の稼動停止により悪化している電力会社の財務を安定させ、発電所や送電線への投資を促す。一方、新たに発電や送配電事業に参入する企業にも担保付き社債の発行を認める。
担保付き社債の発行残高や12兆円で、社債市場の20%を占める。
担保付き社債の優遇策
分社前 | 分社後 |
発電 | 発電 |
送配電 | 送配電 |
持株会社 | 持株会社 |
小売り | × |