大阪ガスは2016年に予定される電力・ガスの全面自由化を見据え、ガス販売量は2013年の85.3億立方メートルから2020年は91億立方メートル、国内電力販売量は2013年83.2億kWhから2020年は120億kWhに増加させる計画。2014年~2020年に新規事業拡大投資に7700億円を投じ、国内電力を増やすことで、ガスと電気を扱う体制を目指す。
シェールガス
大阪ガスと中部電力は、2012年7月、米フリーポート社と米国産シェールガスの年間220万トンずつのLNG委託加工契約を締結。2014年2月、液化設備の1つにそれぞれ600億円ずつ出資し、それぞれ25%の権利を取得する契約を締結。2014年10月30日、国際協力銀行(JBIC)と民間金融機関6行との間で約4000億円のプロジェクトファイナンスによる融資契約を締結した。なお、民間金融機関6行の融資と大阪ガス・中部電力の出資には日本貿易保険(NEXI)による保険が適用されており、LNG輸出許可の取り消しリスクを含むリスクカバーが供与されている。
フリーポートLNG | 液化設備能力 | 企業 | 出資額 | 権利 | 期間 |
第1系列液化会社 | 約440万トン | 大阪ガス | 600億円 | 25%取得 | 2017年~ |
中部電力 | 600億円 | 25%取得 | 2017年~ |
火力発電
場所 | 投資額 | 企業 | 出力 | 稼動 |
山口 | 2000~3000億円 | Jパワー | 120万キロワット | 2020年 |
宇部興産 | ||||
大阪ガス | ||||
首都圏 | 300億円 | 大阪ガス | 10万キロワット | 2017~2018年 |
丸紅 | ||||
名古屋 | 数百億円 | 大阪ガス | 11万キロワット | 2016年 |
水素
大阪府に水素ステーションを建設。2014年秋に建設に着工し、2015年4月に運営を開始。投資額は5~6億円。また、家庭用燃料に使う液化石油ガス(LPG)から燃料電池車用の水素を作る装置を2014年内に開発。2025年までに100ヶ所への整備を目指す。
項目 | 内容 |
水素ステーション | 2015年4月に運転開始。投資額5~6億円 |
水素製造 | LPGから水素製造装置。2025年までに100ヶ所へ整備 |
業績推移
売上高 | 経常利益 | 純利益 | 純資産 | 総資産 | 自己資本比率 | |
2015年(予) | 1兆3685億円 | 1100億円 | 735億円 | - | - | - |
2014年 | 1兆5281億円 | 1081億円 | 767億円 | 9188億円 | 1兆8622億円 | 47.7% |
2013年 | 1兆5125億円 | 1060億円 | 417億円 | 8285億円 | 1兆6683億円 | 47.9% |
2012年 | 1兆3800億円 | 901億円 | 524億円 | 7743億円 | 1兆5668億円 | 47.7% |
2011年 | 1兆2947億円 | 756億円 | 452億円 | 7089億円 | 1兆4757億円 | 46.4% |
2010年 | 1兆1871億円 | 823億円 | 459億円 | 6886億円 | 1兆4372億円 | 46.3% |
【経営計画】
2016年 | 2020年 | |
売上高 | 1兆6900億円 | 2兆900億円 |
総資産 | 1兆9300億円 | 2兆1800億円 |
ROE | 8% | 9% |
ROA | 3.5% | 4% |
D/E比率 | - | 1.0程度 |
自己資本比率 | - | 40%以上 |
配当性向 | 30%以上 | 30%以上 |
【投資計画】
内容 | 金額 | ||
既存事業品質向上投資 | 6000億円 | ||
新規事業拡大投資 | 7700億円 | 国内エネルギー | 2500億円 |
海外エネルギー | 3600億円 | ||
ライフ&ビジネス | 1600億円 |