大阪油化工業は、化学物質のわずかな沸点の差を利用して、混合物から目的とする物質を分離・精製する精密蒸溜を展開している。精密蒸溜技術は石油からガソリンを精製することから発達。現在では、医薬・農薬・電子材料や航空・宇宙産業における材料の精製にも活用されているという。
大阪油化工業の加工技術は、スマートフォンやメガネなどのレンズ、医薬品、化粧品、自動車など顧客の最終製品の一部や顧客の研究開発分野で使用されている。
新規上場概要
項目 | 内容 |
上場予定日 | 2017年10月5日 |
1単元株式数 | 100株 |
主幹事 | 野村證券 |
公募・売出 | 53万株 |
オーバーアロットメント | 7万9500株 |
仮条件 | 1830円~1860円 |
ブック・ビルディング期間 | 2017年9月19日~2017年9月25日 |
公開価格 | 1860円 |
サービス
【研究開発支援】
主に新規顧客開拓を目的に、小型の蒸溜装置による蒸溜受託を行っている。顧客の研究開発部門が対象。対象となる原料を蒸溜装置で精製。基礎研究に必要な集計データの提供や将来的な生産に向けた提案、受託加工へのスケールアップなどのサポートを行う。
【受託加工】
大阪油化工業の主力サービス。中・大型の蒸溜装置で蒸留受託を行う。主な対象市場は、電子材料や香料など機能性化学品市場。原料の質の不安定さによる影響を最小限に抑えた安定した製品品質を提供。原料選定、最適な蒸溜、収集データの活用方法など、総合的な提案を行っている。
【プラントサービス】
顧客が自社で蒸溜精製を行うことを目的とした小型蒸溜装置の販売やメンテナンスサービスを提供する。設備での試験データに基づき、小型の蒸溜装置を様々な形で提案・販売し、実際の運転を行う際の技術支援、生産体制を確立するための最適条件・蒸溜方法についての総合的な提案を行う。
経営戦略
設備新設などによる生産能力の増強や他の精製技術等の周辺サービスへの展開により、幅広い顧客のニーズに応える。
また、「プラントサービス」を育成、成長。受託加工での豊富な実績や知見を活かし、プラントにおける最適な設定などの技術支援や生産体制の構築支援を実施。専門誌への広告掲載や展示会などへの積極的な出店、会社のホームページの充実などにより認知度向上に努め、取引拡大に注力していく。
さらに、納品後のメンテナンス体制も充実させる。小型蒸溜装置は、納品後でも柔軟なカスタマイズが可能であることから、顧客ニーズの変化に素早く対応することができるという。
大阪油化工業の業績推移
売上高 | 経常利益 | 純利益 | 純資産 | 総資産 | 自己資本比率 | |
2017年(10-6月) | 9.1億円 | 2.1億円 | 1.4億円 | 9.2億円 | 10億円 | 88.3% |
2016年 | 10億円 | 2.1億円 | 1.6億円 | 8億円 | 10億円 | 74.9% |
2015年 | 10億円 | 1.3億円 | 0.8億円 | 6.4億円 | 9.7億円 | 66.3% |
2014年 | 10億円 | 0.6億円 | 0.5億円 | 5.6億円 | 7.8億円 | 71.2% |
2013年 | 9.7億円 | 0.2億円 | 0.1億円 | 5.1億円 | 5.9億円 | 86.5% |