メルカリは、スマートフォン上で中古品を簡単に売買できるプラットフォーム「メルカリ」を提供している。また、米国・英国においては現地子会社がそれぞれオールジャンルのCtoCマーケットプレイス「Mercari」を運営している。
収入は購入された商品に対して10%の手数料を出品者より受領し、購入者が支払った商品代金から手数料を差し引いた金額を出品者に支払う。
また、決済・金融関連事業の展開に向けて、2017年11月にメルペイを設立。2018年2月には福岡県でシェアサイクルサービス「メルチャリ」を開始。2018年4月には個人間のスキルシェアサービス「teacha」の運営を開始した。
新規上場概要
項目 | 内容 |
上場予定日 | 2018年6月19日 |
1単元株式数 | 100株 |
主幹事 | 大和証券 |
公募・売出 | 4071万4300株 |
オーバーアロットメント | 284万500株 |
仮条件決定日 | 2018年6月1日 |
ブック・ビルディング期間 | 2018年6月4日~2018年6月8日 |
公開価格決定日 | 2018年6月11日 |
収益面
収益面では、一般的にモバイルアプリの初期成長段階では、売上高に占める広告宣伝費の割合は高くなるものの、ユーザー基盤が拡大し安定するにつれて広告宣伝費の比率を抑えることができる。
日本事業では規模拡大に伴い収益性を確立。2016年度の営業利益は31億円、2017年度は36億円となっている。2017年度の連結ベースで営業損失を計上しているのは、米国市場および英国市場への投資を継続していることによる。米国および英国の両市場においても採算性確保に向けて取り組むとしている。
経営戦略
ユーザー体験のさらなる向上のため、特にAIなどの先端技術への投資に注力する。画像認識などのAI技術を活用した商品情報の自動入力による出品プロセスの簡略化や膨大な取引データに基づく適正価格帯の提案を行い、出品転換率の向上を図る。また、ユーザーの過去の閲覧履歴などに基づくレコメンデーション機能の提供や検索機能の強化を行うことで、購入転換率の購入を図る。
さらに、エコシステムを構築する。メルカリが提供するサービスに加え、事業提携先のサービスも取り入れる。CtoCおよびBtoCのオンラインマーケットプレイスや家事代行・習い事などのオンラインCtoCサービス、オフラインでのショッピングや食事での支払いなど、ユーザーの日常生活におけるさまざまなニーズに対応していくことを目指す。
メルペイでは、さまざまなサービスにおいて利用可能なモバイル決済機能を提供していくとともに、ユーザーの取引履歴・評価情報などの信用情報の活用により、将来的には総合的な金融サービスも提供していくことを視野に入れる。
メルカリの業績推移
売上高 | 経常利益 | 純利益 | 純資産 | 総資産 | 自己資本比率 | |
2018年(7-3月) | 261億円 | ▲18億円 | ▲34億円 | 59億円 | 602億円 | 9.8% |
2017年 | 220億円 | ▲27億円 | ▲42億円 | 44億円 | 544億円 | 8.1% |
2016年 | 122億円 | ▲0.9億円 | ▲3.4億円 | 83億円 | 254億円 | 33% |