ピーバンドットコムは、プリント基板をEコマース(インターネットを基盤とした流通)を利用した通信販売を展開。プリント基板とは、自動車、テレビ、スマートフォン、医療機器などあらゆる電子機器に使われる主要部品。基板を製造するためのデータ設計や完成した基板への部品の実装、電子機器などを納めるケースの製造など、基板製造の前後工程においてもサービスを展開している。
Webサイト上で注文手続きが完結し、少量・短納期の注文にも柔軟な対応ができることから、中小・ベンチャーがメインの顧客層。近年では大手企業からの注文も拡大しているという。
新規上場概要
項目 | 内容 |
上場予定日 | 2017年3月9日 |
1単元株式数 | 100株 |
主幹事 | SBI証券 |
公募・売出 | 80万株 |
オーバーアロットメント | 6万株 |
仮条件 | 1530円~1650円 |
ブック・ビルディング期間 | 2017年2月21日~2017年2月27日 |
公開価格決定日 | 2017年2月28日 |
事業
【プリント基板のEコマース「P板.com」】
「P板.com」では、顧客がWebサイト上で注文したい基板の仕様を選択すると、国内外の提携仕入先の中から最適な価格・納期・品質で製造できる工場が自動選定され、見積もり金額が提示される。顧客は見積・納期の中から選択肢、プリント基板を注文することができる。
【エンジニアに向けた技術情報サイト「@ele」】
プリント基板の技術者の裾野を広げるためのインフラ整備として、エンジニア向け技術サイト「@ele」を運営。IoTの広がりに伴い、異業種でも電子機器の開発が増加。主に若手エンジニアの育成の後押しを行う。
【エンジニアの登竜門「GUGENコンテスト」】
エンジニアにスポットを当てる「電子工作コンテスト」を開催。自身が作成した電子工作の作品を一般客やメディアに披露できる場を提供する。
経営戦略
既存顧客からの口コミ紹介による顧客獲得が全体の約40%を占める。そのため、顧客毎に属性や基板の利用用途、基板の仕様などをまとめた「顧客データ台帳」を作成。顧客毎のニーズに応じたサポートを展開している。
また、顧客へのコンタクトでは、SEO対策やリスティング広告、業界専門誌への広告を主体に、電気・電子業界関連展示会への出展を行っている。
現段階ではプリント基板のEコマース事業「P板.com」が収益の柱となっている。今後は、製品開発の初期段階である構想から、市場への製品リリースまで、全ての工程に対してサポートを行っていく。また、「@ele」や「GUGENコンテスト」の拡大、ハードウェア開発のためのクラウドソーシングサービス「GUGEN Crowd」の活用を本格化。事業としての収益性を拡張する。
ピーバンドットコムの業績推移
売上高 | 経常利益 | 純利益 | 純資産 | 総資産 | 自己資本比率 | |
2016年(4-12月) | 13億円 | 1.6億円 | 1億円 | 2.9億円 | 5.9億円 | 49.6% |
2015年 | 17億円 | 0.6億円 | 0.6億円 | 1.8億円 | 4.7億円 | 39.9% |
2014年 | 16億円 | 0.7億円 | 0.4億円 | 1.2億円 | 5億円 | 25.2% |
2013年 | 15億円 | 0.8億円 | 0.5億円 | 1.2億円 | 4.6億円 | 26.1% |
2012年 | 12億円 | 0.6億円 | 0.4億円 | 0.5億円 | 4.1億円 | 22.3% |