トヨタ自動車は2017年1月25日、製造業の米国生産を求めるトランプ大統領の要求に応じたかたちで米工場に680億円の追加投資すると表明。インディアナ州の完成車工場に追加投資して4万台の生産能力を増強し、新たに400人を雇用する。
米国の2016年新車販売台数は15年比0.4%増の1755万台となり、2年連続で過去最高を更新しているが、今後市場は成熟し、成長鈍化が見込まれる。各社は出荷増に日本からの輸出分を充て、将来の需要拡大にメキシコでの増産で対応するのが基本戦略。メキシコでは製造業の人件費が米国の6分の1で、北米自由貿易協定(NAFTA)により米国に無関税で輸出できる。トランプ政権がNAFTAの見直しに踏み切れば戦略の修正は避けられなくなり、投資効率が高いと言い切れない米国での生産を巡り、難しい判断を迫られる。
トヨタ 米国への追加投資を表明
項目 | 内容 |
追加投資額 | 680億円 |
対象 | インディアナ州の完成車工場 |
生産能力 | 4万台 |
雇用数 | 400人追加 |