トヨタが配車アプリ大手の米ウーバーテクノロジーズと戦略的提携で合意したことは、かなり評価されている。ウーバーのドライバーにトヨタ子会社が車両をリースし、ドライバーが得た収入からリース料を支払う仕組みとなるようだ。
ウーバーはスマホを使った配車アプリで、世界70カ国でサービスを展開している。プロアマ合わせて110万人のドライバーを有するため、トヨタ車をリース販売する重要な販売ルートとなる。電気自動車、燃料電池車、コネクテッドカーなどの技術革新も重要だが、こうした潜在顧客を掴むルートも非常に重要だ。
配車サービスではアップルが中国企業に10億ドルを出資し、グーグルも独自サービスを模索しているようだが、これらの企業はいずれも自動運転車の開発にも熱心だ。当面はドライバーが必要だが、その先は自動運転タクシーを見据えているようにも見える。まだ明らかになっていないが、数十億円規模と見られるトヨタの出資額で本気度が問われよう。