トヨタ自動車とスズキは2016年10月12日、世界的に規制が強まっている環境技術や、自動運転などの安全・情報技術の分野で提携すると発表。トヨタは2014年に世界販売台数が1000万台を上回り、16年3月期の連結純利益は2兆3126億円に達したが、技術の標準化が欧米メーカーを中心に進んでいることに危機感を募らせていた。スズキは国内の軽自動車やインド事業で競争力を発揮する一方、ハイブリッド車などの環境技術やAIを活用した自動運転などの先進分野で出遅れている。両社の提携により、スズキが4割ものシェアを握るインドなどでの協業を検討し、新興市場の開拓も進める。また、スズキの小型車開発のノウハウを取り込みながらシェアを高める計画。
トヨタは提携先を増やすことで、自動車の制御ソフトや通信規格の策定で主導権を握る狙い。