バリューデザインは、サーバー管理型プリペイドカードシステム「バリューカードASPサービス」を提供している。「バリューカードASPサービス」とは、サーバー管理型プリペイドカードシステムで、導入企業の顧客の購買動向や店舗システムに合わせてカスタマイズ。企業は専用端末を設置するのみでプリペイドカードシステムを導入できる。

また、また、単なる決済手段に留まらせず、プロモーションやマーケティング、ブランディングの観点から企業の販売促進活動を支援している。

2014年12月に政府は「キャッシュレス化に向けた方策」を公表し、2020年の東京五輪に向けて電子マネーなどキャッシュレス決済の普及の加速が見込まれる。電子決済市場規模は2012年の44兆6480億円から2017年は66兆3926億円への拡大が予測されている。

ファミリーレストランなどの飲食チェーンやスーパーマーケット、ドラッグストアなどへの導入や大手POSベンダーなどの販売パートナーとのアライアンス強化により受注が拡大。中国法人も稼働し、上海を中心にリリース。クレディセゾンとの提携も開始している。


新規上場概要

項目 内容
上場予定日 2016年9月26日
1単元株式数 100株
主幹事 SMBC日興證券
公募・売出 29万3000株
オーバーアロットメント 4万3900株
仮条件 1860円~2040円
ブック・ビルディング期間 2016年9月7日~2016年9月13日
公開価格 2040円

 

項目 内容
ベンチャーキャピタル保有比率 17.5%
潜在株式 15.8%


【主要株主】

企業 保有割合
大日本印刷 10.38%
ネオス 5.3%
ティーガイア 5.05%
GMOペイメントゲートウェイ 5.04%
サイバーエージェント 4.54%
クレディセゾン 2.08%
セレス 1.82%


事業

 【ハウスプリペイドカード事業】
ハウスプリペイドカードとは、導入した店舗が自社ブランドで発行できるプリペイドカード。バリューデザインの「バリューカードASPサービス」を導入している店舗からのデータを一元的にサーバーに管理することで、導入効果を可視化する分析ツールを提供。導入店舗の販促施策の効果分析を定期的に行い、有効なプロモーション施策を提案している。

  2011年 2012年 2013年 2014年 2015年 2016年
導入店舗数 5270店 8302店 10321店 12158店 34149店 48239店
カード発行枚数 191万枚 262万枚 393万枚 715万枚 1255万枚 2113万枚
入金額 135億円 178億円 319億円 463億円 597億円 723億円


【ブランドプリペイドカード事業】
ブランドプリペイドカードとは、VISA、MasterCardを始めとする国際ブランドと提携し、ハウスプリペイドカードの機能に国際ブランド加盟店での決済機能を搭載したもの。ハウスプリペイドカードは、導入店舗や系列店舗に利用が限定されるが、ブランドプリペイドカードはVISAブランドやMasterCardブランドなどに加盟している世界数百国の国の数千店舗で利用できる。

  2014年 2015年 2016年
カード発行枚数 601万枚 607万枚 774万枚
入金額 53億円 137億円 345億円


経営戦略

新規の提携先開拓に向け、ハウスプリペイドカード事業の代理店網を活用し、営業を強化。センター機能の見直しや提携先を追加するプロセスを簡略化することで導入コストを削減。カード発行会社や提携先の獲得を目指す。

また、アジアでは韓国、タイ、シンガポール、フィリピンでは代理店経由で、中国では現地法人を設立して事業を展開。代理店の獲得加速やバリューカードASPサービス以外の販売促進ツールやギフトカードボックスの作製受託、会員管理、メール配信ビジネスを絡めて付加サービスの提供を行い、アジアでの実績を確立する。


調達資金使途

既存事業の拡大や新規事業のための設備投資、海外での人材採用に伴う人件費や現地法人設立費用などに充当する。


バリューデザインの業績推移

  売上高 経常利益 純利益 純資産 総資産 自己資本比率
2017年(7-3月) 11億円 0.9億円 0.9億円 2.3億円 9.2億円 25%
2016年 12億円 ▲1.8億円 ▲5.5億円 1.3億円 8.6億円 15.6%
2015年 10億円 0.1億円 0.2億円 5.8億円 13億円 41.9%