日銀は、2015年度に約4500億円の引当金を積むもよう。将来の金融緩和の出口で保有国債の損失が生じた場合に引当金を取り崩し、赤字に陥るのを避ける。

日銀が持つ国債は2016年3月末時点で349兆円と3年間で2.8倍に増加した。金融緩和が出口を迎えれば、長期金利は上昇。日銀は長期金利が1%上がれば保有国債の時価が21兆円減ると試算している。なお、引当金の原資には国債の利息収入を充当。2015年度の利息収入は30%増の約1兆3000億円となる見通し。

また、日銀は最終利益にあたる剰余金から毎年政府に納付金を支払っている。2015年度は引当金の計上で利益が減少。円高の影響で外貨建て資産の評価額も減少。2015年度の納付金は2014年度の7567億円から約4000億円に減少する見通し。


日銀 2015年度に4500億円の引当金

項目 内容
利息収入 1兆3000億円
引当金 4500億円
政府への納付金 4000億円