日銀は2015年7月15日の金融政策決定会合で、物価上昇率見通しを下方修正した。2015年度は0.8%から0.7%、2016年度は2.0%から1.9%とした。海外景気に不透明感が出ているが、雇用・賃金の回復や原油安の影響が薄れる2015年秋以降に上昇率が高まるとみている。
また、2015年度の経済成長率を2.0%から1.7%に引き下げた。米中景気の減速などで輸出や生産が低迷しているが、「足元の弱い状況が7-9月以降も続くとは全く見ていない」とし影響は一時的と分析。企業収益の拡大や賃金の上昇から、設備投資や個人消費が回復に向かう見通しを示した。
ギリシャ問題では、日本経済に大きな影響を与える可能性は低い。中国については、景気刺激策をとっており、成長ペースを幾分切り下げながらも経済の安定性は高いとしている。
日銀 経済成長率と物価見通し
2015年 | 2016年 | 2017年 | |
実質GDP | 2.0%→1.7% | 1.5% | 0.2% |
消費者物価 | 0.8%→0.7% | 2.0%→1.9% | 1.9%→1.8% |