安川電機のロボット事業は、国内外の自動車関連分野を中心に堅調に推移。中国をはじめとした市場の拡大を捉えるなど、海外での販売拡大が貢献している。
自動車以外の新市場への拡販に向けて、ロボットセンターを新設するなど、受注活動の拡大に努める。また、ロボットの新用途創出を目指し、バイオメディカル分野など新領域での事業化の取組を進める。
介護ベッドと車椅子の間の移乗を助ける「移乗アシスト装置」が経済産業省とテクノエイド協会が実施する「ロボット介護推進プロジェクト」に採択されている。
安川電機の2013年~2015年の経営計画
2013年 | 2014年 | 2015年 | |
売上高 | 3500億円 | 3700億円 | 4000億円 |
営業利益 | 200億円 | 300億円 | 400億円 |
【セグメント別】
売上高 | 2013年 | 2014年 | 2015年 |
モーションコントロール | 1549億円 | 1640億円 | 1790億円 |
ロボット | 1207億円 | 1310億円 | 1410億円 |
システムエンジニアリング | 744億円 | 750億円 | 800億円 |
ロボット事業の動きと見通し
バイオメディカル分野ではこれまで研究者が手作業で行っていた試薬・血液などの文注・攪拌・分離といった作業を行うロボットを開発。福祉・介護でもニーズ探索を行い事業化を目指す。
分野 | 項目 | 内容 |
バイオメディカルロボット | 技術 | 人間と同等の動作 |
狙いの市場 | 新薬、細胞培養などの研究・開発分野 | |
医療・福祉 | 技術 | なめらかなモーション制御 |
狙いの市場 | 整形疾患、脳疾患などリハビリ分野(日本、中国・アジア) | |
高齢化社会に貢献するアシスト機器 |
【中国でロボットの合弁会社設立】
2015年8月5日、中国の美的集団と産業用ロボット・サービスロボット関連事業で提携すると発表。中国で合弁会社を設立。産業用ロボット事業は2015年10月に、介護・リハビリ向けなどサービスロボット事業は2016年3月に設立する。
中国では人件費の上昇により家電生産で自動化ニーズが高まっている。また、少子高齢化により、リハビリ・介護市場の拡大が期待されている。
合弁会社 | 設立 |
産業用ロボット事業 | 2015年10月 |
サービスロボット事業 | 2016年3月 |
安川電機の業績推移
売上高 | 営業利益 | 純利益 | 純資産 | 総資産 | 自己資本比率 | |
2015年(予) | 4100億円 | 355億円 | 230億円 | - | - | - |
2014年 | 4001億円 | 315億円 | 248億円 | 1751億円 | 3882億円 | 44.1% |
2013年 | 3635億円 | 257億円 | 169億円 | 1398億円 | 3405億円 | 39.4% |
2012年 | 3103億円 | 130億円 | 68億円 | 1174億円 | 3025億円 | 37.1% |
2011年 | 3071億円 | 148億円 | 84億円 | 1045億円 | 2790億円 | 35.9% |
2010年 | 2968億円 | 128億円 | 65億円 | 980億円 | 2645億円 | 35.2% |
【セグメント別】
セグメント | 業績 | 2011年 | 2012年 | 2013年 | 2014年 |
モーションコントロール | 売上高 | 1635億円 | 1397億円 | 1755億円 | 2011億円 |
営業利益 | 58億円 | 25億円 | 164億円 | 217億円 | |
ロボット | 売上高 | 1014億円 | 1102億円 | 1229億円 | 1362億円 |
営業利益 | 70億円 | 81億円 | 95億円 | 105億円 | |
システムエンジニアリング | 売上高 | 374億円 | 400億円 | 366億円 | 419億円 |
営業利益 | 19億円 | 15億円 | ▲0.05億円 | ▲7億円 |