米国と欧州連合(EU)は、2014年9月12日、ロシアへの追加制裁を発表した。
米国はロシア国営のガスプロムや国営石油のロスネフチ、ガスプロムネフチ、スルグートネフチガス、国営石油輸送のトランスネフチなどへの技術・サービスの提供を禁止。金融面ではこれまで制裁を科した銀行5行に加え、ロシア国内の総資産4分の1を占める銀行ズベルバンクにも米金融市場での資金調達を禁止。ミサイルや銃、弾薬などを生産する国営防衛企業5社についても、米国内の資産を凍結し、米国企業・個人との取引を禁じた。
EUは国営石油のロスネフチや国営石油輸送のトランスネフチ、国営ガスのガスプロムネフチ、防衛産業で国営のUAC(統一航空機製造会社)など6社を対象に、債権や株式だけでなく、新たに融資も規制した。一方で、EUはウクライナ東部での停戦を巡り、ロシアが緊張緩和に取り組めば、9月末までに制裁緩和を検討する姿勢も示している。
米国・EU 対ロ追加制裁
【米国】
制裁 | 対象 |
技術・サービス提供禁止 | ガスプロム |
ロスネフチ | |
ガスプロムネフチ | |
スルグートネフチガス | |
トランスネフチ | |
米金融市場で資金調達禁止 | ズベルバンク |
米国内の資産を凍結 | 国営防衛企業5社 |
米国企業・個人との取引禁止 |
【EU】
規制 | 対象 |
融資規制 | ロスネフチ |
トランスネフチ | |
ガスプロムネフチ | |
UACなど防衛産業6社 |