イタリア政府は2017年7月4日、自力再建を断念した同国銀行3位モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナの国有化を正式に決めたと発表。政府が合計54億ユーロ(約6900億円)を投じて70%を出資する。

モンテパスキの資本不足は81億ユーロにのぼり、政府は39億ユーロで増資を引き受ける。残りの43億ユーロ前後は株主と劣後債の保有者が損失を負担する。劣後債保有者のうち個人投資家については、伊政府が投じる15億ユーロを使ってモンテパスキが損失を補填するという。政府は2021年をメドにモンテパスキ株を手放す意向とされる。公的支援を受けるに当たり、モンテパスキは261億ユーロに相当する不良債権を売却。民間ファンドのアトランテなどが買い取る見通し。
 

伊銀モンテパスキ 国有化を正式発表

項目 内容
対象 モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ国有化へ
出資金額 政府が約6900億円を投じて70%を出資