国際通貨基金(IMF)は、2016年6月17日、英国がEUから離脱した場合の影響を試算した。離脱により通商交渉などが停滞したケースを試算。貿易や投資が落ち込み、2017年の経済成長率が0.8%のマイナスになるとした。また、GDPの規模は2018年は5.2%減、2019年は5.6%減になるとした。
一方、EUや世界貿易機関(WTO)との交渉が順調に進み、貿易や投資の混乱が少なければ、2017年の経済成長率は1.4%、2018年は1.8%、2019年は1.4%になるとした。
英国には国際的な銀行や保険会社が集積。EU離脱によって英金融界の優位性が失われるリスクがあると懸念している。
また、英国以外のEU加盟国のGDPも2018年時点で0.2~0.5%減になると試算した。
英国のEU離脱 IMFによる影響試算
【通商交渉が停滞した場合】
項目 | 内容 |
経済成長率 | 2017年▲0.8% |
GDP規模 | 2018年▲5.2% 2019年▲5.6% |
【通商交渉が順調に進んだ場合】
項目 | 内容 |
経済成長率 | 2017年1.4% 2018年1.8% 2019年1.4% |
【英国以外のEU加盟国への影響】
項目 | 内容 |
GDP | 2018年▲0.2%~▲0.5% |