富士重工業は、2016年3月期第3四半期、特別利益に貸倒引当金戻入額296億円と、その他特別利益185億円と合計約481億円を計上した。富士重工業が防衛省から受注した戦闘ヘリコプターAH-64Dの納入に関する裁判で富士重工業の主張が認められた。

2016年2月26日の日本経済新聞によると、当資金の使い道について富士重工業は「今の配当予想には織り込んでいないが、これも還元の原資になると認識している」「単年度で配当すると配当額の変動が大きくなりすぎるので、複数年度に分けて配当するか、自社株買いの原資にするか選択肢を検討中」としている。

防衛省向けの戦闘ヘリ納入に関する裁判とは、富士重工業が防衛省から受注した戦闘ヘリコプターAH-64Dの生産を行うために発生した特定の防衛装備製造のためだけに支出される費用や専用工具など、主に製造の初期段階で支出される費用に関するもの。2002年度から2007年度までは事業年度ごとに調達機数ごとに分割して支払われていた。しかし、2010年度以降、防衛省は残額の負担を拒否する見解を示し、支払いが中断。富士重工業は、2014年3月期、特別損失に貸倒引当金繰入額296億円を計上していた。


富士重工業 特別利益481億円の使い道

項目 内容
特別利益 481億円
使い道検討 複数年度に分けて配当
自社株買い
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