国際エネルギー機関(IEA)は、2016年2月22日、中期石油市場リポートを発表した。原油は2016年も110万バレルの供給過剰が継続。2017年は需給がほぼ均衡するも、積み上がった在庫が価格を押し下げ。価格上昇は、在庫過剰の解消後とした。
原油需要は、2015年は160万バレル増。2016年~2021年までは平均120万バレル増。2019年~2020年の世界総需要は1億バレルを超えるとした。原油価格も2020年頃に1バレル80ドルに向けて上昇すると予測している。
石油輸出国機構(OPEC)全体の石油収入は、2012年の1兆2000億ドルから、2015年は5000億ドル、2016年は3200億ドルになる可能性があるとした。
原油への開発投資は、2015年は24%減、2016年は17%減となる見通し。サウジアラビアとイランを除けばほとんど生産能力の余裕はなく、需要が増えた時に供給が不足する事態を避けるため、投資を続けるべきだとした。
IEAの石油市場リポート
【原油価格】
原油価格 | |
2016年 | 110万バレルの供給過剰 |
2017年 | 需給がほぼ均衡するも、積み上がった在庫が価格を押し下げ |
【原油需要】
原油需要 | |
2015年 | 160バレル増 |
2016年~2021年 | 平均120万バレル増 |
2019年~2020年 | 世界総需要1億バレル |
【OPECの石油収入】
2012年 | 2015年 | 2016年 | |
OPECの石油収入 | 1兆2000億ドル | 5000億ドル | 3200億ドル |
【開発投資】
2015年 | 2016年 | |
開発投資 | ▲24% | ▲17% |