国際エネルギー機関(IEA)は、2013年11月12日、2013年の「世界エネルギー見通し」を発表した。 シェール革命で、米国産天然ガスの国内需給が緩み、調達価格が欧州の3分の1、日本の5分の1で、産業の平均電力価格は米国の2倍以上と分析。現状の価格差が続けばエネルギーを多く消費する化学や鉄鋼、アルミ、製紙、石油精製などの産業格差が広がり、欧州連合(EU)の輸出品世界シェアは現状の36%から2035年時点で26%に低下、日本は現状の7%から4%に低下すると予測した。
一方、米国は現状の10%から11%に増え、中国や中東、インドが存在感を増すとしている。 また、2035年時点の世界原油需要は日量1億100万バレルと予測。輸送用の燃料や化学品原料の用途が増え、現状から1400万バレル増える。原油価格は緩やかに上昇し、2035年に1バレル128ドルになると予測している。
IEAによる2035年の世界エネルギー見通し
IEAによる2035年の予測 | ||
輸出シェア | 欧州 | 36%→26% |
日本 | 7%→4% | |
米国 | 10%→11% | |
原油需要 | 日量8700バレル→1億100万バレル | |
原油価格 | 1バレル128ドル |