日本と欧州連合(EU)は、液化天然ガス(LNG)の調達価格引き下げを促すため連携する。米国からの安いシェールガス輸入が決まり、日本の価格交渉力が高まるタイミングで中東やロシアなどガス産油国に石油連動価格の見直しを迫る。
ガス輸入国だった米国がシェールガスを開発して世界のガスは石油と比べて割安感が高まった。しかし、日本や欧州はLNGを石油に連動した価格で輸入しているため、恩恵を受けられていない。日本は米国内の指標価格に輸送費などを上乗せした価格より5割高く調達している。
アジアのLNG輸入価格が石油連動であることを理由に売り主が価格見直しを渋るため高値での調達が続いている。米政府の承認で日本は2017年から米国から石油に連動せず受給に応じた価格でLNGを輸入できる見通しが立ったことから、欧州と協力し石油連動の見直しを要請していく。
政府は13年6月7日に欧州委員会と共同研究会を立ち上げる。
LNG輸入量は日本が世界の4割、欧州が世界の2割で合わせて世界シェアの半分を占める。
{参考}
5月17日 [米LNG 対日輸出を解禁[2357]]