経済産業省は、2016年10月25日、東京電力ホールディングスの原子力発電事業を分社する案を示した。他の電力会社と再編しやすくし、資材調達などにかかるコストを削減。その分を福島第1原発の廃炉費用に充てる構想。持ち株会社が管理する全ての原発を分社するか、一部にとどめるかは今後検討する。
経済産業省は、福島第1原発の廃炉に必要な資金が現在の年800億円から数千億円程度に膨らむ可能性を指摘。内部に溶け落ちた核燃料が残っており、取り出す作業が2020年代に始まると必要費用が増える。廃炉にかかる費用総額の試算は年末から年明けをめどに提示する。また、現在年1200億円の被災者への賠償費用も増大に備えた資金が必要としている。