世界経済見通し。国際通貨基金(IMF)、世界銀行、経済協力機構(OECD)、アジア開発銀行(ADB)の世界経済成長率予想をまとめた。

2016年の世界経済は、新興国の景気減速で世界的に貿易や投資が鈍化する見通し。新興国の景気は、欧米や日本など先進国の景気回復の遅れや中国経済の減速、原油など商品価格の下落で押し下げ。今後数年間は中国を筆頭に緩やかに減速する見通し。貿易では、中国が輸出主導から内需主導へ経済構造を変革中で輸出が減少。鈍化する見通し。

IMFは、新興国の景気減速で世界的に貿易や投資が鈍化。2016年1月時点で、新興国の減速や原油安などを克服できなければ「世界経済は頓挫しかねない」としている。世界銀行は、中国経済の減速や原油安が新興国経済を押し下げ。今後数年間は中国を筆頭に緩やかに減速するとしている。OECDは、新興国経済の減速や原油など商品価格の下落が資源輸出国の成長を下押し。ADBは、欧米や日本など先進国の景気回復の遅れや中国経済の変調が影響。中国は輸出主導から内需主導へ経済構造を変革中で輸出が減少するとしている。


2016年 世界経済成長率の見通し

  IMF 世界銀行 OECD
世界全体 3.2% 2.9% 3%
米国 2.4% 2.7% 2%
日本 0.5% 1.3% 0.8%
ユーロ圏 1.5% 1.8% 1.4%
中国 6.5% 6.7% 6.5%
ブラジル ▲3.8% ▲2.5% -
ロシア ▲1.8% ▲0.7% -