日本政府の2016年度の経済成長率見通し。実質GDP成長率は1.7%。雇用や所得の改善で個人消費は2%増。また、補正予算による押し上げ効果や2017年4月に予定する消費増税前の駆け込み需要が実質GDPを0.3%押し上げると想定する。法人税などの政策効果から設備投資は4.5%増。住宅投資は3.8%増。世界経済が米国主導で回復し、輸出は4.8%増。国内消費の膨らみで、輸入は5.2%増。
名目GDP成長率は3.1%。日銀の金融緩和の影響で消費者物価が2015年の0.4%から1.2%に上昇。原油価格の下落で、企業の原材料の仕入れ価格が減り、付加価値が増えるとしている。
日本政府の経済見通し推移
2014年度 | 2015年度 | 2016年度 | |
実質GDP | ▲0.5% | 1.5% | 1.7% |
個人消費 | ▲2.7% | 2% | 2% |
住宅投資 | ▲10.7% | 1.5% | 3.8% |
設備投資 | 1.2% | 5.3% | 4.5% |
輸出 | 6% | 5.2% | 4.8% |
輸入 | 2.5% | 3.9% | 5.2% |
名目GDP | 1.7% | 2.7% | 3.1% |
原油下落による日本経済押し上げ効果
内閣府は、2015年1月23日、原油価格が50%下がった時に経済押し上げ効果を試算。1年目は名目GDPを1.2%分の5.6兆円、2年目は1.7%分の8.2兆円押し上げる。原油輸入額が7兆円減り、経常収支が5.6兆円改善する。
1年目 | 2年目 | |
名目GDP | 1.2% | 1.7% |
5.6兆円 | 8.2兆円 |