世界銀行は、2015年6月10日、2015年の世界全体の経済成長率を3.0%から2.8%に下方修正した。米国は3.2%から2.7%。ドル高による影響に懸念を示した。日本は1.2%から1.1%。個人消費や円安による輸出改善も、政府の債務がリスクと指摘した。一方、ユーロ圏は1.1%から1.5%に上方修正した。


2015年発表

  2015年 2016年
発表月 1月 6月 1月 6月
世界全体 3.0% 2.8% 3.3% 3.3%
日本 1.2% 1.1% 1.6% 1.7%
米国 3.2% 2.7% 3.0% 2.8%
ユーロ圏 1.1% 1.5% 1.6% 1.8%
ロシア ▲2.9%   0.1%  
新興国 6.7%   6.7%  
中国 7.1% 7.1% 7.0% 7.0%
インド   7.5%   7.9%
インドネシア 5.2%   5.5%  
タイ 3.5%   4.0%  
ブラジル 1.0%   2.5%  

【2015年1月13日】
2015年の世界の経済成長率を3.4%から3%に下方修正した。日本や欧州、ロシア、南米などの成長がふるわないことなどが影響する。

2015~2016年は原油安が中国、インドなど石油輸入国の景気に追い風になる一方、国際商品市況や世界貿易の回復は緩やかになるとしている。ユーロ圏はギリシャの政情不安の再燃に加え、低インフレが続く恐れがあると分析。日本は安倍政権が掲げる労働市場などの経済構造改革が中期的に成長を押し上げるとしている。


2014年発表

2014年6月10日、2014年の世界の実質GDP成長率を3.2%から2.8%に下方修正した。米国の寒波やウクライナ危機、途上国の構造改革などが影響する。日本は安倍政権の経済政策効果が出るも消費税増税の影響で1.4%から1.3%に下方修正。米国は寒波による影響で2.8%から2.1%に下方修正。ユーロ圏は1.1%に据え置いた。途上国は寒波を受けた米国景気の鈍化で輸出の不調や政情不安などで5.3%から4.8%に下方修正。中国派7.7%から7.6%に下方修正し「経済改革が軌道に乗らないと影響はアジア地域に波及するだろう」とし、下振れリスクへの警戒感を示した。なお、先進国の見通しは2014年1.9%、2015年2.4%、2016年2.5%を維持した。

  2014年 2015年 2016年
発表月 1月 6月 6月 6月
世界全体 3.2% 2.8% 3.4% 3.5%
日本 1.4% 1.3% 1.3% 1.5%
米国 2.8% 2.1% 3% 3%
ユーロ圏 1.1% 1.1% 1.8% 1.9%
新興国 5.3% 4.8% 5.4% 5.5%
中国 7.7% 7.6% 7.5% 7.4%
インド 6.2% - - -
ブラジル 2.4% - - -


2013年発表 

  2013年 2014年
発表月 6月 1月 6月
世界全体 2.2% 3.1% 3.0%
日本 1.4% 1.2% 1.4%
米国 2.0% 2.8% 2.8%
ユーロ圏 ▲0.6% 0.9% 0.9%
新興国 - - -
中国 7.7% 8.0% 8.0%
インド 5.7% 6.8% 6.5%
ブラジル 2.9% 4.1% 4.0%